2026/03/27 13:37
3月下旬、名古屋では珍しく映画館でスイス映画(ドイツと合作)が上映されるという情報を聞きつけ、喜び勇んで上映館に向かいました。

スイスのとある州立病院に勤務する看護師フロリア・リントのある日の遅番(8時間)を、一貫してフロリア目線で描写した92分間の映画。慢性的に満床で人手不足が常態化している病院で、本来は3人で組むチームのひとりが病気で欠勤し、同僚の看護師ベアとふたりで手分けして26人もの入院患者を看ながら、インターンの看護学生アメリーのサポートもしなければならないこの日の遅番。プロ意識の高いフロリアは、あらゆる患者に誠実に接し、業務をテキパキとこなしていくが、患者やその家族からの要望とクレーム、他の病棟からひっきりなしにかかってくる電話、緊急のナースコールに対応するうちに本来こなすべき巡回が徐々に滞り出し、とてもひとりの手には負えない苦境に陥っていく。やがて極限の混乱の中、フロリアは重大な試練に直面することに…。
「喜び勇んで」観てよい映画ではないかもしれませんが、いつの間にか自分がフロリアになったかのような圧倒的な没入感で、92分間があっという間でした。フロリアが患者さんに呼ばれる度、電話がかかってくる度に時間や次の業務内容を気にしている自分がいて、クレームを言われるとフロリアと共にへこみ、患者さんと心が通い合うと共に喜ぶ。シンプルな言い方ですが、素直にすごい映画だと思いました。
映画の本編で、「スイスでは2030年までに看護師3万人が不足する」と表示されていましたが、少子高齢化が進む日本も決して他人事ではないでしょう。映画の邦題は「ナースコール」、英題は「LATE SHIFT」ですが、原題は「Heldin」、「女性の英雄」という意味だそうです。スイスの病院において、医師のジェンダー比率にほぼ偏りがないのに比べ、看護師は圧倒的に女性が多いのだそう。個人的には男女に関係なく、医療の最前線で懸命に働き、最も患者に身近で親身にお世話して下さる看護師さん・介護士さんという名の英雄たちの待遇が改善されることを切に願います。



ワインとは全く関係がありませんが💦、5月まで全国公開されていますので是非ご覧ください。
